2025年4月19日
研究会委員:津下哲也(姫路大学)・小川裕也(東京学芸大学附属大泉小学校)
1.【日本アクティブ・ラーニング学会 第9回全国大会】【AI時代の教育学会 2024年度第2回研究会】報告 2025年3月23日(日)、麹町学園女子中学校・高等学校にて、【AI時代の教育学会 2024年度第2回研究会】を、対面で開催いたしました。約50名の方に参加していただき、無事終了することができましたことをご報告させていただきます。 本研究会では、AI時代の教育について、最新の情報や学習指導のあり方ついて、様々な発表や議論が交わされました。ワークショップでは、「校務DXと生成AIの利用」 をテーマとして、AIの発展の歴史や最新情報を紹介するとともに、Google NotebookLMの活用法を参加者の先生方に体験していただきました。その後、本研究会では、A~Dの4分科会で、生成AIやICTの教育活用に関する具体的な実践が発表されました。分科会では,12本の発表をいただき,それぞれのご発表内容に関して活発な議論が展開されました。
A分科会ではプログラミングをテーマの発表が行われ、小学校算数や理科の授業にプログラミングの説明活動を組み込みその学習効果を評価する実践報告、児童が自作プログラムを友達に説明する活動の有効性、生成AIに自然言語で指示してコードを生成する「バイブコーディング」を活用した新たなプログラミング学習手法の試みが紹介されました。AI活用による児童の学習意欲向上やそれに伴う課題についても検討されました。 B分科会ではICT活用に関する発表が行われ、紙のノートとタブレット端末でのメモ取りの差異を複数の観点から分析した研究発表、適応学習教材を授業内外のどの場面で活用できるかを整理した予備的研究、ICT端末を用いた学習活動に対する児童と教員の認識をインタビュー調査から分類した報告が、ICT利用の広がりとそれに伴う実践上の課題が明らかにされました。 C分科会及びD分科会では生成AIの教育利用をテーマに多様な実践研究が報告され、不登校児支援で対話型AIを活用する試みや国語科や家庭科など各教科の授業に生成AIを取り入れた語彙学習支援や作文補助、探究でのデータ活用などが報告されました。AIへの過度な依存を防ぐ指導法や適切な評価方法といった課題も共有され、こうした成果と課題を踏まえて生成AIを教育にどう生かすのかという今後の方向性が議論されました。
本研究会の開催にあたり、AL学会全国大会実行委員の皆様から多大なるご支援を賜るとともに、本学会の理事および事務局の皆様にも多方面でご尽力いただきましたこと、ここに深く感謝申し上げます。今後も本学会のさらなる発展を目指しつつ、2025年度研究会への皆様の積極的なご参加を心よりお待ち申し上げます。
2.【AI時代の教育学会2025年度研究会活動概要】 研究会は、当該研究分野に関しての講演会やシンポジウム、会員による研究発表会及びワークショップなどを行い、会員相互の研鑚に資することを目的としています。 2025年度研究会の開催につきましては、以下に概要を示すとともに、学会のWebサイトにてご案内をさせていただきます。積極的なご参加をお願い致します。
◆第1回研究会 2025年6月21日(土)13:30~ オンライン開催 ★テーマ:AI時代の教師と学習者の新たな関係性を探る(仮)1.13:30〜 開会2.13:40〜14:40 シンポジウム ICTやAIツールを活用した授業における教師の役割変化と学習者の資質・能力について,高校の事例をもとに考えます。 登壇者調整中 コーディネータ:岩﨑有朋(札幌国際大学)3.14:50〜16:30「研究発表」の分科会と「実践研究構想」の分科会を予定しています。 それぞれ、25分×4本を募集予定今からぜひ発表のご用意をお願い致します。
◆第2回研究会 AL学会との合同開催 2026年3月22日(日) 研究会